こんなにある悪徳商法2

ここでは前ページに引き続き、いくつかの代表的な悪徳商法について、その説明と対策について書いていきます。(※)

※悪徳商法はここに書かれているものに尽きるわけではありません

アポイントメントセールス

「あなたが選ばれました」「あなただけ特別にいい条件で○○ができます」というように消費者の気を引き、商品等販売という本来の目的を隠して消費者を喫茶店や事務所に呼び出し、呼び出した理由と関係のない商品などを買わせるのがアポイントメントセールスの典型です。
大体の場合、男性には女性が、女性には男性が電話をかけてくるようです。
呼び出す口実として多いのが、海外旅行・英会話学校の割引サービスなど。
買わせる商品として多いのが宝石・英会話教材・化粧品・着物など。

<その対策は>
販売目的を隠して勧誘行為を行うアポイントメントセールスはキャッチセールスと同じく特定商取引法で明文で禁止され、刑事罰がある法律違反行為です。
キャッチセールスと同じく、訪問販売に該当し、クーリングオフが可能で、条件はキャッチセールスと同じです。クーリングオフできないときの特定商取引法、消費者契約法による対処も同様です。
アポイントメントセールスは特に未成年者の被害も多いので、未成年を理由とする取消し(民法4条)の主張も考えられます。

内職商法

内職商法は今最も被害の多い悪徳商法といえます。
その手口を大まかに言えば、業者が「簡単で確実に儲かる」と称して仕事を斡旋・紹介すると言い、その仕事に必要だからといって登録料を取ったり機械を買わせたり、講座・講習を高額で受けさせたりします。その挙句仕事をほとんどまわさず、手元には講座料金や教材料金、業者から準備のために買った資材などの支払いだけが残る、といったものです。
はじめから目的は機械を購入させたり、講座を受けさせたりすることで、仕事の斡旋はそのための口実であり、販売目的を隠して勧誘行為を行うという悪徳商法の典型的なやり方だといえます。
その手口もいわゆる在宅ワークタイプのものもあれば軽貨物運送業のような新規事業者募集タイプもあります。
世の中はまだ不景気が終わったとはいえず、また起業ブームでもあります。内職商法はこのような世相を巧みについた手口といえるでしょう。
また、二次被害が多いのもこの商法の特徴です。

<その対策は>
まず、在宅ワークタイプのものについては、何かの資格が必要であったり、講座を受けなければできないようなものはほとんど存在しない、ということを理解しておくべきです。つまり、「仕事をするには~講座を受けないといけない」というような業者は始めからあやしいと考えるべきです。
また、在宅ワークタイプと新規事業者募集タイプの共通の注意事項として、契約書に収入の保証はしないことの記載があったり、募集と仕事の斡旋を別会社でやっていたりする場合は要注意だといえます。
内職商法の被害にあった場合、内職商法は業務提供誘引販売取引に該当し、クーリングオフが可能です。クーリングオフの期間は契約書面の交付から20日で、商品・権利・役務の指定はなく、すべてクーリングオフができます。クーリングオフについて記載した法定の契約書面を交付していなければいつでもクーリングオフ可能です。
特に内職商法の場合、契約書面に不備があるケースが多く、クーリングオフの期間がはじまっていないため、契約からしばらくたっていてもクーリングオフができる場合があります。まず、消費者センターなどの専門家に相談して契約書面について見てもらうと良いでしょう。
クーリングオフができなくなった場合でも、特定商取引法による不実告知、故意による事実不告知を理由とした契約取消が可能であると思われます。
また、仕事の紹介という債務が履行されていないので債務不履行による解除も考えられます。

点検商法

点検商法とは「無料で~の点検をします」といって消費者の家に入り込み、いかにも問題があるかのように嘘・大げさなことを言って消費者の不安をあおり、高額でほとんど役に立たない商品を売りつける商法です。公的機関の名前をかたって信用させたりすることもあります(かたり商法といわれる)。

<その対策は>
まず、公的機関が消費者にものを売りつけることはありません。
点検商法は訪問販売に該当し、クーリングオフが可能で、条件はキャッチセールスと同じです。クーリングオフできないときの特定商取引法、消費者契約法による対処も同様です。
また、少し試しに使用させて「使ったからクーリングオフはできない」といってきたりする場合がありますが、政令で定められた消耗品以外、使用したからといってクーリングオフができなくなりません。政令で定められた消耗品であった場合でも、商品価値が回復困難になった(商品価値が下がったということ)場合にクーリングオフができなくなるのであり、ちょっと試したぐらいでクーリングオフが不可能になることはあまりありません。
そもそもこの規定は商品を使用・消費すればクーリングオフができなくなることを書面で告げられたにもかかわらず、自分の意思で使用・消費した場合に適用される規定であり、このような状況で適用される規定ではありません。これは他の悪徳商法でももちろん同様です。

見本工事商法

見本工事商法とは「お宅はとても立地がよくて、当社の宣伝にぴったりです。当社の宣伝のためにぜひ半額で見本の工事をさせてください」などと言って見本工事のための特別料金だと思わせて勧誘し、特別料金とは偽りで、市価と同等以上の高額の代金を取ったり、ずさんな工事を行ったりします。

<その対策は>
最も気をつけるべきなのは、絶対にその場では契約せず、他社と見積もりを比較した上で検討する、ということです。
見本工事商法は訪問販売に該当し、クーリングオフが可能であり、条件はキャッチセールスなどと同じです。クーリングオフができなくなった場合でも、特定商取引法による不実告知を理由とした契約取消、消費者契約法による不実告知を理由とした取消しなどが可能であると思われますが、この商法における不実告知部分である見本工事のための特別料金というのは主張するのが難しいので、まず消費者センターなどの専門家に相談したほうがよいと思われます。

規制を外れている悪徳商法とされているもの

その商法はフランチャイズ契約のかたちをとっています(フランチャイズ契約そのものについてもいろいろ問題点が指摘されていますが、ここで書くのはフランチャイズ契約そのものについてではありません)。しかしその内容は業務提供誘引販売取引に近いものです。
業務提供誘引販売取引と違うのは主に
①本部はフランチャイズ契約の基本的な権利(商標・サービスマーク・チェーン名称を使用する権利など)・義務を与えるだけで仕事の紹介はしないし、フランチャイズ契約に伴うといえるもの以外、特定負担といえるものを設定しない
②契約はフランチャイズ契約なので書面もフランチャイズ契約のものを使用
③フランチャイズ契約なので業務提供誘引販売取引と違い、解約時の損害賠償金や違約金を取ることが可能
④商品の販売ターゲットは消費者ではなく、消費者の集めてきた人である
などです
①・②のフランチャイズ契約のかたちをとって仕事の紹介はしない・特定負担といえるものを設定しないことと、④のフランチャイジー(消費者のこと)を介して消費者以外の人に販売する(もちろん本来の目的が商品販売にあることは巧妙に隠していて、本当の目的に気づく人はかなり少ない)ことで特定商取引法の規制をのがれ、③のようにフランチャイズ契約なので業務提供誘引販売取引と違い、解約時の損害賠償金や違約金を取ることまで可能にしている実に巧妙な手口です。

フランチャイズの新規募集などのときはよく調べて、不安があったらまず、専門家に相談されたほうが良いでしょう。

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